弘善会

弘善会グループでは、こまめな換気、アルコール消毒はもとより職員のマスク着用の徹底、患者様・利用者様の社会的距離を確保し取り組んでおります。

矢木脳神経外科病院看護部ではではそれぞれの看護師が目指す看護師像に向け、看護実践能力を育成し看護の質の向上を図ることをねらいとしたクリニカルラダーを取り入れることで教育プログラムの向上、完成を目指しています。

 

クリニカルラダー導入に向けて

主任会 HCU 玉井 寛子

【目的】これから少子・超高齢・多死社会を迎える日本で、医療提供体制の変化に伴い、暮らしと医療を支える看護提供システムの構築が求められている。その実現には、基盤となる看護実践能力の強化や働く場・働き方の多様化への理解と推進が必要となる。そこで日本看護協会(以下JNA)はあらゆる施設や場で活用可能な標準化された、すべての看護師に共通する看護実践能力を育成し看護の質の向上を図ることをねらいとしたクリニカルラダー(以下ラダー)を発表した。JNAラダーでは「核となる看護実践能力を4つに分類し①ニーズをとらえる力②ケアする力③意思決定を支える力④協働する力は看護師が活動するどの場においても必要とされる」としている。このような動きの中で自施設でも継続教育を目的にJNAラダーに基づいた、ラダー導入と教育プログラムの作成が必要となった。

 

【目標】自施設が目指す看護師像を考慮した、ラダー導入。

 

【活動内容】看護部の目標であるラダー教育プログラムの完成を目指し、主任会の目標としてもラダー教育の指導案を師長会と行うことを掲げ活動を開始した。教育体制の課題として集合研修で学んだことがOJTに繋がらず継続教育ができていないことであった。ラダーを導入することで継続的な学習を積むことができる教育支援体制へ整備され、組織全体の質の向上につながるのではないかと考えた。ラダー導入に向け個人の知識や理解を深めるため、JNAが開催する研修会に参加し研修で学んだ知識を主任会と教育委員会で伝達を行い知識の共有を図った。各ラダーのレベル・到達目標について師長主任研修で討議し、JNAラダーを基準にした自施設のラダーを作成することを決定した。ラダー作成開始時には、組織の理念・ビジョンから自施設が目指す看護師像(患者や家族の心理的側面に配慮している、学ぶ姿勢と自己を高める努力をしている、協調性をもって多職種や同僚と協働している)を考慮し、到達目標や基準の討議を行った。討議の結果をもとにした評価表を作成し、内容ついて師長主任合同会議で討議を繰り返しラダーⅠ~Ⅳが完成した。完成したラダーⅠ・Ⅱの評価表はプレテストを実施し、問題がないことを確認した。今年度内に全看護職員の評価を実施し、次年度に向けラダーレベルを決定していく。今年度ラダーⅡ100%クリアした職員は、次年度ラダーⅢを目指す方向で考えている。

 

【評価・今後の課題】今後実際にラダーを活用し、OJTを通して評価を行う中で様々な問題や課題が発生することが考えられる。発生した問題に対して引き続き主任が中心となり、師長や教育委員と連携し内容の修正・追加を行い解決していく必要がある。討議を繰り返すことにより、JNAラダーを基盤とした自施設が目指す看護師を育成するためのラダーが完成すると考える。また自グループは様々な施設を有しておりそこで働く看護師があらゆる施設・場で同じ評価を受けることができるラダーの構築を近い将来目指していきたい。

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